2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧

炭酸飲料に含まれる砂糖の量だとか、正しい検温の仕方だとか。保健室の前に掲示されているカラー刷りの健康新聞を、身体測定のあいまや注射へとならぶ列のなかからながめていた。モノに恋愛感情を抱く人がいるということを知ったのも、そんなぼんやりとした…

だいいち表紙が可愛らしい。花の咲いた緑の丘で、巻き毛のルイーゼとおさげのロッテが手をつないで笑っている。遠くにはみずうみとちいさな集落、あれがビュールゼー湖のほとりのゼービュール村だろう。村には少女たちが休暇中をすごす子どもの家があり、ル…

仕事帰りに図書館へ寄る。閉館まで悩んで、「タンタンの冒険」シリーズ2冊と、ケストナーの『ふたりのロッテ』、岸本佐知子編訳の『変愛小説集』を借りた。 福音館書店から全24作品が刊行されている「タンタンの冒険」シリーズ。ベルギーの新聞社で働いてい…

梨木香歩の『ぐるりのこと』(新潮文庫)や、早川茉莉の『玉子ふわふわ』(ちくま文庫)、オスカー・ワイルドの『幸福な王子』(新潮文庫)。銅版画家・南桂子の作品が装画に使われている本だ。今年は生誕100年にあたるようで、展覧会が開催されたり、MOEで…

カルチャー誌『リバティーンズ』をリニューアルした新雑誌で、今月15日に創刊準備号が刊行されたワンテーマ・マガジン『ケトル』。フリーペーパー『LOVE書店!』に雰囲気がそっくりだなと思っていたら、同じ編集人だった。嶋浩一郎。本屋大賞の立ち上げにも…

お弁当を持ってお花見に出かけた。携帯コンロでコーヒーを淹れる人、マクドナルドハンバーガーを食べる親子、人待ち風の外国人、川の向こう岸にはかわいい犬がいた。適当な石垣のでっぱりを見つけて腰をおろし、お弁当を広げる。風がびゅうびゅうと強く吹い…

はじめて入ったパン屋さんのドーナツがおいしかった。きつね色にまあるく、グラニュー糖でぴかぴかとひかっている。通りの西のつきあたりには桜の木。 みじかい春休みをとって、読むか寝るかしていた。奇妙な味の短篇を中心に、ジェラルド・カーシュ、ジュー…