2011-02-01から1ヶ月間の記事一覧

サッポロ一番みそラーメンをゆでるといつも、バッハのあれを思い出す。 麺をほぐした瞬間とかそっくりだと思う。

近ごろのあたたかい陽光に、ほっと力が抜ける。肩、首すじ、頬や手の甲にいたるまで、ちいさな荷をおろしたかのようだ。桜の写真がプリントされた葉書を冷蔵庫にはりつけて、高野川に寄り添う桃色の縁取りを、今か今かと待ち受けている。 『ハーブ&ドロシー…

読む本よりも買う本のほうが多い。枕元においたスタンドライトの下で2、3ページめくったら、もう眠くなってしまう。4、5日に一度、たとえば320ページ、350ページ、358ページがあふれていく。読んだことのないあたらしい本はどうして、あんなにも魅力的なのだ…

素手でかきまわす空気はぬるく遠くけぶっていたのに、ここ2、3日の冷え込みようはどうだろう。日向を探す手のひらが、もじもじと落ち着かない。 BOOKOFFのネットストアで見つけた小山清の『落穂拾ひ・聖アンデルセン』が届く。昭和30年発行のものを底本とし…

布かばんにぶら下がっている大小様々の鈴が、歩くたびに大変神々しい音をたてる。神さまはおばあちゃんのかたちをして東から西へと通りすぎ、本日もほのぼのと暇であった。 『短歌の友人』と『十蘭万華鏡』を買って帰る。ほしがっていた人に、十蘭の新刊を買…

最近の春の陽気もまだ足らず、毛羽立った靴下をホットカーペットで温めて秀吉の懐。ぬくい。 書評家の豊崎由美が創設したTwitter文学賞、どうなったかな。2010年でいちばんおもしろかった本をTwitterで投票、決定するという催し。友だち少ないし、いいやと思…

寒さの記録、印判の列。2011年1月。 『真夜中』12号の「押し入れの虫干し」を読んでいたら、どうしてもドーナツが食べたくなった。インターネットでレシピを調べ、ドーナツよりもかんたんなサーターアンダーギーを作る。卵と砂糖、すこしの塩を合わせてまぜ…